2026への期待 — ベスト8の壁を越えられるか — 道のり⑩
カタールの悔しさから四年。森保続投、欧州組の成熟、世界最速の出場決定——日本は積み上げを重ねて2026年を迎えた。長年の宿題は「ベスト8の壁」。本大会は史上初の48カ国・北中米共催として、すでに開幕している。結果はまだ誰にもわからない。展望と問いで、この連載を締めくくる。
2026年6月28日
2022年12月、カタールでクロアチアにPK負けを喫してから、四年がたった。森保続投という異例の決断、ドイツを敵地で粉砕した躍進、アジアカップでの蹉跌、そして世界最速での本大会出場決定——。歓喜と悔しさを積み重ねながら、日本代表は2026年を迎えた。残された宿題は、ただひとつ。長年越えられない「ベスト8の壁」である。
- 2022→2026
続投・欧州組の成熟・世界最速の出場決定。積み上げの四年間。
- 宿題
4度のベスト16進出。だがベスト8の壁は、いまだ越えられていない。
- 2026年
48カ国・北中米共催の本大会へ。日本はグループFから挑む。
四年間の積み上げ
この連載でたどってきたように、第2次森保ジャパンの四年間は、着実な積み上げの歴史だった。続投によって強化に継続性が生まれ、欧州で主力を張る選手たちが代表の中核を担い、戦術は可変する3バックを基軸に進化した。予選は世界最速で突破し、本番に向けた準備の時間も手に入れた。
もちろん、順風満帆ではなかった。アジアカップでは優勝候補として臨みながら、準々決勝で姿を消した。先制しながら勝ち切れない、格下相手に足をすくわれる——そうした課題も、繰り返し顔を出した。だが、その躓きも含めて、日本は学びながら前進してきた。2026年を迎えた日本代表は、過去のどの時代よりも豊かなタレントと、成熟した戦い方を備えている。
ベスト8という壁
それでも、最大の問いは残されたままだ。日本はこれまでワールドカップで4度ベスト16に進みながら、その先へは一度も進めていない。2010年と2022年はPKで、2018年は終盤の逆転で——いずれも、紙一重のところで涙をのんできた。「ベスト8の壁」は、日本サッカーにとって、最も高く、最も象徴的な壁である。
この壁を越えるには、何が必要なのか。勝負どころでの決定力、トーナメントを勝ち抜く勝負強さ、そしてPKという鬼門への備え。個の力は世界水準に近づいた。組織力にも定評がある。あとは、その総合力を、最も大事な一戦で出し切れるかどうか。四年間の積み上げが試されるのは、まさにこの一点においてである。
物語は、まだ途中
本連載を記している時点で、2026年ワールドカップはすでに開幕している。日本がグループFでどう戦い、どんな結果を残すのか——それは、まだ誰にもわからない。確かなことは、日本がここまで、地道に、そして着実に歩んできたという事実だけである。
直前には、長く主将を務めてきた遠藤航が負傷の影響でチームを離れ、板倉滉が新たな主将に就任したと報じられた。本大会の直前まで、チームには変化と試練が絶えない。だが、どんな状況でも結束して前を向くのが、このチームの積み上げてきた強さでもある。
ベスト8の壁を越えられるのか。それとも、また紙一重の悔しさを味わうのか。結果がどうであれ、日本代表の挑戦は、この大会で終わるわけではない。歓喜と悔しさを糧に、物語は次の四年へと書き継がれていく。ベスト16の、その先へ——。日本サッカーの軌跡は、いまも、現在進行形で続いている。
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