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連載 ・ 全10話
日本の政治 第一章 自民党 ― 戦後日本を動かした巨大与党
1955年11月15日、長く対立してきた自由党と日本民主党が一つになり、自由民主党が生まれた。冷戦下の反共、財界やアメリカの期待、再統一を遂げた社会党への対抗。なぜ保守は手を結んだのか。戦後日本を長く率いた巨大与党の出発点と、いわゆる55年体制の成り立ちをたどる第1話。
- 01 保守が一つになった日 ― 1955年、巨大与党の誕生 1955年11月15日、長く対立してきた自由党と日本民主党が一つになり、自由民主党が生まれた。冷戦下の反共、財界やアメリカの期待、再統一を遂げた社会党への対抗。なぜ保守は手を結んだのか。戦後日本を長く率いた巨大与党の出発点と、いわゆる55年体制の成り立ちをたどる第1話。
- 02 派閥という生態系 ― 党のなかの「小さな政府」たち 一つにまとまったはずの自民党の内側には、いくつもの集団が渦巻いていた。領袖と子分、総裁選をめぐる数の論理、ポストとカネ。なぜ派閥は生まれ、何を担い、どんな影を落としたのか。八個師団と呼ばれた起源から、党内民主主義の表と裏まで、自民党を動かしてきた独特の生態系を中立にたどる第2話。
- 03 所得倍増の夢 ― 池田・佐藤の黄金期 1960年、日本は二つに引き裂かれた。岸信介の安保改定に国会を取り巻く群衆。その混乱を乗り越え、池田勇人は「所得倍増」を、佐藤栄作は「沖縄返還」を掲げる。政治の季節から経済の季節へ、一党支配を支えた黄金期を中立にたどる。
- 04 今太閤・田中角栄 ― 庶民宰相と金権政治 雪深い新潟に生まれ、高等小学校卒の学歴で総理まで上りつめた「今太閤」田中角栄。日本列島改造論、電光石火の日中国交正常化、そして金脈問題とロッキード事件。庶民宰相の光と影を、公的記録と判決の範囲で中立にたどる。
- 05 三角大福中の死闘 ― 権力をめぐる十年の劇 三木武夫・田中角栄・大平正芳・福田赳夫・中曽根康弘。五人の領袖がしのぎを削った一九七〇年代の自民党。クリーン三木の登場、ロッキードと三木おろし、角福戦争、そして党を分裂寸前まで追い込んだ四十日抗争まで、派閥政治が最も激しく燃えた時代を史実でたどる第五話。
- 06 戦後政治の総決算 ― 中曽根とバブルの時代 戦後政治の総決算を掲げた中曽根康弘。土光臨調を背に進めた行政改革、電電と国鉄の民営化、ロンヤスと呼ばれた日米関係、衆参同日選挙での圧勝、そして売上税の挫折。新自由主義の風とバブルの足音のなかで党が絶頂を迎えた一九八〇年代を、史実で深掘りする第六話。
- 07 55年体制の崩壊 ― リクルートが揺らした38年 リクルート事件と東京佐川急便事件が積み上げた政治不信。1993年、自民党は分裂し、結党以来38年で初めて野党に転落した。細川連立政権の誕生と、その代償として動き出した政治改革を、確定した事実と報道の範囲で、制度とカネの構造として静かに描く。
- 08 連立と再生 ― 宿敵と手を組んだ党 下野からわずか10カ月。自民党は長年の宿敵だった社会党と手を結び、村山富市を首相に担いで政権へ返り咲いた。橋本龍太郎、小渕恵三と続く時代に、銀行や証券会社が次々と破綻する金融危機が日本を襲う。連立を軸に変容しながら生き延びた党の姿を、史実に沿って描く。
- 09 小泉劇場 ― 「自民党をぶっ壊す」と叫んだ男 2001年、ひとりの男が「自民党をぶっ壊す」と叫んで総裁に立った。小泉純一郎の聖域なき構造改革、2005年の郵政解散と郵政民営化、ワンフレーズの劇場型政治、そして格差をめぐる論争。評価が今も分かれる五年余りを、報じられた事実の範囲で冷静にたどる第9話。
- 10 一強の時代とその後 ― 巨大与党は、どこへ向かうのか ポスト小泉の短命政権の連続、2009年の再下野、2012年の政権奪還、そして史上最長と呼ばれた長期政権と「一強」と評された時代。近年の政治資金をめぐる問題は報じられた範囲で。評価をめぐる議論を複数の見方で併記し、巨大与党のこれからを問う最終話。