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連載 ・ 全10話

イギリス史 ― 島国が世界を変えた

ローマが去り、海の向こうからアングロサクソンが、やがてヴァイキングが渡ってきた。幾度も塗り替えられた島の地図は、1066年のノルマン征服でひとつの王国へと束ねられていく。イングランドという国が生まれるまでの千年をたどる第1話。

  1. 01 島国の成り立ち ― ブリテンの誕生 ローマが去り、海の向こうからアングロサクソンが、やがてヴァイキングが渡ってきた。幾度も塗り替えられた島の地図は、1066年のノルマン征服でひとつの王国へと束ねられていく。イングランドという国が生まれるまでの千年をたどる第1話。
  2. 02 マグナ・カルタ ― 自由と議会の芽 1215年、失政を重ねたジョン王に貴族たちが突きつけた一枚の文書。それはやがて、王といえども法に従うという観念と、合議によって国を動かす議会の芽を、この島に植えつけることになる。マグナ・カルタの誕生をたどる第2話。
  3. 03 テューダー朝と海への雄飛 離婚をめぐる王の事情から、ローマと袂を分かつ国教会が生まれた。娘エリザベスは分裂を巧みにいなし、1588年には海の覇者スペインの無敵艦隊を退ける。宗教改革と海への雄飛が重なり合い、島国が海洋国家へ踏み出すテューダー朝の一世紀を、光と影の両面から中立にたどる。
  4. 04 革命の世紀 ― 内戦と名誉革命 王と議会の対立は内戦へ発展し、ついに王の処刑と共和政という前例なき事態に至る。だが共和政は長続きせず、王政は復活した。1688年の名誉革命と翌年の権利章典は、流血を避けつつ議会の優位を定め、立憲君主制の礎を据える。一世紀におよぶ革命の連鎖を、光と影の両面から中立にたどる。
  5. 05 大英帝国の勃興 ― 海を制した者が世界を制す 七年戦争でフランスを退け、東インド会社がインドへ食い込み、世界の海に旗を立てた島国。だが帝国の繁栄はアメリカ植民地の喪失と、大西洋を渡った数百万の奴隷の苦しみと表裏一体だった。光と影をともに直視する。
  6. 06 産業革命 ― 世界の工場 蒸気機関が水と火から力を取り出し、紡績機械が糸を織り、鉄道が距離を縮めた。世界初の工業国家となったイギリス。だが工場の繁栄の足もとには、煤煙の都市と、子どもを含む過酷な労働があった。豊かさと痛みの両面を見つめる。
  7. 07 ヴィクトリア朝 ― 帝国の絶頂 1837年、18歳の少女が女王となった。彼女の名を冠した時代に、イギリスは「日の沈まぬ帝国」と呼ばれる絶頂を迎える。水晶宮に輝いた科学と繁栄、その同じ手が世界に広げた支配と格差――光と影がもっとも濃く重なった六十四年を描く。
  8. 08 二つの大戦と帝国の黄昏 20世紀、世界最大の帝国に二度の世界大戦が襲いかかる。塹壕で失われた一世代、孤立の中で戦い抜いた1940年、そして勝利の代償に訪れた疲弊と帝国の解体――。覇権はやがて大西洋の向こう、アメリカへと移っていく。栄光と黄昏が交差した半世紀を描く。
  9. 09 戦後イギリス ― 福祉国家と試練 ゆりかごから墓場まで――勝利と引き換えに疲弊した島国は、NHSと福祉国家という新しい約束を掲げて再出発した。だが脱植民地化、スエズ危機、長い経済停滞、そしてサッチャー改革が、その理想と社会のかたちを大きく揺さぶっていく。
  10. 10 現代のイギリス ― ブレグジットとその先 帝国を失い、福祉国家を経た島国は、多文化社会へと姿を変え、連合王国としての結束を問われ、2016年にはEU離脱を選んだ。王室と伝統を抱きながら変わり続けるイギリスはどこへ向かうのか。十話の物語の終わりに、答えを急がず現代を見渡す最終章。