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連載 ・ 全10話
都道府県の成り立ち|北海道
日本の面積の、およそ五分の一。三つの海に囲まれ、稲作すら拒んだ北海道という大地は、いかにして人々の暮らしと歴史を形づくったのか。まだ「北海道」という名すら無かった時代の、その土台となった大地の肖像を描く。
- 01 稲作を拒んだ大地 — 北海道は、なぜ「食料基地」になったのか 日本の面積の、およそ五分の一。三つの海に囲まれ、稲作すら拒んだ北海道という大地は、いかにして人々の暮らしと歴史を形づくったのか。まだ「北海道」という名すら無かった時代の、その土台となった大地の肖像を描く。
- 02 アィヌモシㇼ — 「北海道」より前に、この島にあった名 北海道という名が生まれるはるか前、この大地には別の呼び名があった。アィヌモシㇼ——人間の静かな大地。擦文文化からアイヌ文化へと移りゆく数百年を追い、この島に最初に根を張った人々の営みをたどる。
- 03 海を越えた者たち — 道南の館と、最初の衝突 津軽海峡を越え、和人が道南に根を張りはじめる。安東氏の勢力、道南十二館という砦の連なり、そして一四五七年のコシャマインの戦い——先住のアイヌと新参の和人が交わる地で、最初の大きな衝突が起きた。
- 04 米の穫れぬ藩 — 松前氏が握った、交易という財源 米の穫れない大地で、松前藩は石高でなく交易を財源とする異例の藩となった。アイヌとの交易独占権を柱に、商場知行制から場所請負制へ。統治のかたちの変化が、アイヌの暮らしをどう変えていったのかをたどる。
- 05 抵抗の記憶 — 二度、大地は立ち上がった 交易が支配へと傾くなか、アイヌの人々は二度、大きく立ち上がった。一六六九年のシャクシャインの戦い、一七八九年のクナシリ・メナシの戦い。北の大地に刻まれた抵抗の記憶と、その鎮圧の意味を、当事者の視点を軽んじずにたどる。
- 06 北の海に現れた影 — 蝦夷地は、国境になった 北の海にロシアの船が現れたとき、蝦夷地は藩の交易地から国家の防衛線へと意味を変えた。天領化、最上徳内・近藤重蔵・間宮林蔵らの探検、そしてアイヌの窮状を記録した松浦武四郎。黒船前夜の緊張をたどる。
- 07 「北海道」と名づけられた日 — 一つの名に、二つの物語 一八六九年、蝦夷地は「北海道」と名づけられた。松浦武四郎が案じた「北加伊道」、開拓使という国家事業、三県一局を経て北海道庁へ。ただしこの「開拓」は、アイヌにとって土地収奪でもあったという見方を忘れずにたどる。
- 08 大地を耕した群像 — 屯田兵、移民、そして囚人たち 国家が造り替えようとした大地に、人が送り込まれていく。銃を鍬に持ち替えた屯田兵、東北・北陸から海を渡った移民たち、そして苛烈な労働を強いられた囚人たち。北海道を築いた開拓の群像を、その光と影ごとたどる。
- 09 食料基地の誕生 — 混ざり合って生まれた、北の暮らし 米の穫れなかった大地は、いかにして「日本の食料基地」になったのか。品種改良が拓いた稲作、日本一の畑作、全国の半分を担う酪農、豊かな水産。そして東北・北陸の習慣とアイヌの食が混ざり合って生まれた、北海道独特の食と暮らしをたどる。
- 10 フロンティアの、その先へ — 北海道が向き合う現代 食料基地へと育った北海道は、いま新たな現実に向き合う。札幌への一極集中、多くの自治体を覆う過疎、揺らぐ産業。その一方で観光や新しい技術が未来を拓こうとしている。連載の最終章として、大地・統治・暮らしの物語を閉じる。