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連載 ・ 全10話
ANAとJAL ― 日本の空をめぐる物語
敗戦の日、日本の空はGHQによって閉ざされた。すべての航空機が止まり、技術者も翼を失った七年間。やがて主権の回復とともに、1951年、日本航空が再び空へと舞い上がる。ナショナルフラッグ誕生までの道のりをたどる第1話。
- 01 日本の空、再び — 戦後の航空再開 敗戦の日、日本の空はGHQによって閉ざされた。すべての航空機が止まり、技術者も翼を失った七年間。やがて主権の回復とともに、1951年、日本航空が再び空へと舞い上がる。ナショナルフラッグ誕生までの道のりをたどる第1話。
- 02 日の丸を背負って — 日本航空の成長 1954年、戦後初の国際線が太平洋を越えた。ジェット化、ジャンボジェット、世界へ広がる路線網。半官半民のナショナルフラッグとして栄光を重ねた日本航空は、国を代表するという重い使命もまた背負っていた。その成長の軌跡をたどる第2話。
- 03 挑戦者ANA ― 全日空の誕生 1952年、ヘリコプター輸送の小さな会社として産声をあげた全日空。ナショナルフラッグJALの背中を追い、国内線を一便ずつ積み上げ、ジェット化の波に乗って二強の一角へ。後発ゆえの挑戦の物語を、史実に沿って中立にたどる。
- 04 45/47体制 ― 護送船団の空 1970年代初頭、国は日本の空に一本の線を引いた。JALは国際線と国内幹線、ANAは国内線と近距離国際、東亜国内航空はローカル線。航空憲法とも呼ばれた45/47体制は、競争よりも安定を選んだ仕組みだった。その光と影を中立にたどる。
- 05 1985年夏、御巣鷹 ― 日航123便の悲劇 1985年8月12日、羽田を発った日本航空123便が群馬の山中に墜落し、520名が亡くなった。単独機としては世界最大級の航空事故。事故調査委員会が確かめた事実と、そこから航空安全がどう守られてきたかを、犠牲者と遺族への敬意をもって静かに記す。
- 06 自由化の風 ― 規制緩和と競争 1985年、運輸省は45/47体制の見直しを決め、翌年の答申で各社のすみ分けは事実上放棄された。ダブル・トリプルトラッキングで一つの路線に複数社が乗り入れ、JALは完全民営化へ。護送船団から競争へと舵を切った1980年代後半の日本の空を、史実ベースで描く。
- 07 世界の空へ — 国際化とアライアンス 規制緩和の風が国境を越えた1990年代から2000年代。ANAはスターアライアンス、JALはワンワールドへ。コードシェアとオープンスカイの時代に、二社は世界の空をどう生き抜こうとしたのか。協調と競争が交錯する航空連合の物語。
- 08 JAL破綻 — 翼を失った日 2010年1月、ナショナルフラッグ日本航空が会社更生法を申請する。事業会社として戦後最大とされた経営破綻。企業再生支援機構と稲盛和夫、そしてアメーバ経営。上場廃止から再上場まで、翼を失った会社がいかに再び飛び立ったのかを中立にたどる。
- 09 ANAの時代とLCC — 空の民主化 破綻から立ち直るJALの傍らで、ANAは規模を伸ばし国内最大の航空会社へと駆け上がる。同じ頃、ピーチやジェットスター・ジャパンといったLCCが空に現れ、運賃の壁を崩していく。二強と新規参入が交わり、空の旅が大衆のものへと変わっていく時代を描く。
- 10 パンデミックと空の未来 2020年、空そのものが止まった。コロナ禍は航空需要を蒸発させ、ANAとJALに巨額の損失を強いる。雇用を守るための苦闘、ゆるやかな需要の回復、そして脱炭素という新しい使命。日本の空をめぐる物語の最終章として、二強がこれから向かう先を、答えを急がずに見渡す。