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連載 ・ 全10話
エネルギーの世界史 ― 火から核融合まで
人類はなぜ、ほかの動物が手にできなかった「力」を使いこなせたのか。火の発見から、薪と炭、人と家畜の筋力、そして水車と風車まで。前近代の社会が動力をどう得て、どんな限界に縛られていたのかをたどる、エネルギーの世界史・第1話。
- 01 火を手にした猿 ― エネルギー革命のはじまり 人類はなぜ、ほかの動物が手にできなかった「力」を使いこなせたのか。火の発見から、薪と炭、人と家畜の筋力、そして水車と風車まで。前近代の社会が動力をどう得て、どんな限界に縛られていたのかをたどる、エネルギーの世界史・第1話。
- 02 蒸気の咆哮 ― 石炭が回した産業革命 地下に眠る黒い石、石炭。その熱が水を沸かし、蒸気が機械を動かしたとき、人類は自然の天井を初めて突き破った。ニューコメンとワットの蒸気機関、工場と鉄道、そして煙にむせぶ都市。化石燃料時代の幕開けを描く、エネルギーの世界史・第2話。
- 03 電気という魔法 — エジソンとテスラ、電流戦争の火花 スイッチひとつで部屋が明るくなる。当たり前のこの魔法は、わずか一世紀半前には存在しなかった。ファラデーの発見から、エジソンとテスラ・ウェスティングハウスが直流と交流をかけて争った電流戦争、そして世界を覆う電力網の誕生まで。文明を照らした電気の物語をたどる第3話。
- 04 黒い黄金 — 石油が国家を動かした世紀 地の底から噴き出す黒い液体が、二十世紀を丸ごと走らせた。ドレークの油井から内燃機関と自動車の爆発的普及、石油メジャーの支配、そして中東をめぐる資源地政学とオイルショックまで。エネルギーが国家戦略そのものになった石油の世紀を、その繁栄と争奪の両面からたどる第4話。
- 05 ダムと送電網 ― 電力国家の建設 20世紀前半、人類は川をせき止め、巨大なダムから電気を取り出した。フーバーダム、テネシー川流域開発公社、そして大陸を覆う送電網。電力が国家の事業となり、近代社会の土台を築いた時代を、その繁栄と犠牲の両面から中立にたどる。
- 06 原子の火 ― 夢のエネルギーと呼ばれた時代 兵器として生まれた原子の力は、やがて平和利用へと舵を切る。世界初の原発、アイゼンハワーの演説、そしてオイルショックが後押しした推進の波。原子力が夢のエネルギーと呼ばれた時代を、推進論と慎重論の両面を併記しつつ中立にたどる。
- 07 三つの事故 ― スリーマイル・チェルノブイリ・福島 夢のエネルギーと呼ばれた原子の火は、三度、人類に重い問いを突きつけた。スリーマイル島、チェルノブイリ、福島第一――。被災と犠牲への敬意をもって、後知恵の断罪を避け、推進と脱原発のあいだで揺れ続けた半世紀を、公的記録の範囲で静かにたどる。
- 08 風と光の革命 ― 再生可能エネルギーの台頭 高すぎる、頼りない――。長く脇役だった風力と太陽光は、十数年でコストを九割近くも下げ、化石燃料より安い電源へと姿を変えた。ドイツのエネルギーヴェンデを軸に、ありふれた自然の力が現実の選択肢になるまでの逆転劇をたどる。
- 09 脱炭素という大転換 ― 気候が動かしたエネルギー革命 地球が温まっているという科学が、ついにエネルギーの選び方を変えはじめた。京都議定書からパリ協定へ、カーボンニュートラルへ。人類は化石燃料という三百年の主役からの卒業を試みている。その理想と、現実の難しさを、中立に見つめる第9話。
- 10 エネルギーの未来 ― 水素・核融合・その先へ 火から始まった人類の動力の物語は、ついに地上に太陽をつくる挑戦へとたどり着いた。水素エネルギー、核融合、進化する蓄電技術、そしてエネルギー安全保障。人類は次の文明をどんな力で動かすのか。答えを急がず、その兆しを見渡す最終話。