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連載 ・ 全10話
お金の誕生 ― 貨幣と人類5000年
お金がまだ存在しなかった時代、人々はどのように物をやりとりしていたのか。物々交換の不便さ、貝や家畜や布といった原始貨幣、そして貨幣の起源をめぐる物々交換説と負債説。お金の本質である「信用」のはじまりをたどる、全10話の第1話。
- 01 物々交換の終わり — お金が生まれる前 お金がまだ存在しなかった時代、人々はどのように物をやりとりしていたのか。物々交換の不便さ、貝や家畜や布といった原始貨幣、そして貨幣の起源をめぐる物々交換説と負債説。お金の本質である「信用」のはじまりをたどる、全10話の第1話。
- 02 硬貨の発明 — リディアと古代中国 前7世紀、小アジアのリディア王国で金銀合金のエレクトロン貨が生まれた。重さをそろえ、王の刻印を押す——その瞬間、金属は「信用を保証された硬貨」になった。同じ頃、古代中国では刀銭や布銭という独自の青銅貨幣が育つ。硬貨の誕生をたどる第2話。
- 03 帝国の通貨 — ローマと貨幣経済 巨大な版図を、ローマは一枚の銀貨でつないだ。だが財政が傾くたび、皇帝たちは硬貨に含まれる銀をひそかに減らしていく。デナリウスの品位低下から第三世紀の混乱、最高価格令の失敗まで——貨幣の堕落とインフレの物語を、史実をたどりながら中立に読み解く。
- 04 紙のお金 — 中国が発明した紙幣 それ自体には価値のない一枚の紙が、銀や銭と同じ重みを持つ——中国は、人類で初めてその飛躍をやってのけた。唐の飛銭、世界初の紙幣とされる宋の交子、元の交鈔とマルコ・ポーロの驚き。信用がお金になる物語と、乱発がもたらす危うさを、史実をたどりながら中立に描く。
- 05 銀行の誕生 ― ルネサンスの金融革命 ルネサンスのイタリア、両替商の机から近代銀行が育った。利子を罪とした教会の壁、それを越えた為替手形、帳簿を秩序づけた複式簿記、そしてメディチ家。お金を扱う技術が芸術と権力を支えた金融革命を、史実ベース・中立に描く。
- 06 金本位制 ― 世界をつなぐ金 金と銀、二つの金属が貨幣の座を争った末、世界は金を選んだ。ニュートンが偶然に開いた金への道、イギリスの法制化、中央銀行と兌換紙幣、そしてロンドンを中心とするポンド体制。安定と硬直を併せ持った国際金本位制の成り立ちを、史実ベース・中立に描く。
- 07 ドルの世紀 — 管理通貨への転換 二つの大戦が金の鎖を断ち切った。大恐慌で各国が金本位を捨て、1944年のブレトン・ウッズ体制がドルを世界の基軸に据える。だが1971年、ニクソンはドルと金の交換を停止した。お金は何に支えられているのか――その問いが、ここから始まる。
- 08 信用の爆発 — クレジットと電子のマネー 金の裏付けを失ったお金は、爆発的に膨らんでいく。一枚のカードが「後払い」を日常に変え、銀行は貸し出しによって預金そのものを生み出す。お金は紙から数字へと姿を変え、世界をめぐる巨大な流れとなった。その膨張の果てに、バブルが待っていた。
- 09 ビットコインの衝撃 — 国家なきお金 2008年、金融危機のさなかに一本の論文が現れた。サトシ・ナカモトと名乗る人物が示したのは、国家も銀行も介さずに価値を送り合う仕組み。ブロックチェーンが生んだ非中央集権のお金は、熱狂と暴落を繰り返しながら、お金とは何かという問いを世界に突きつけた。
- 10 お金の未来 — CBDCとこれから 国家なきお金の登場に、各国の中央銀行が応える番が来た。中央銀行デジタル通貨CBDC、進むキャッシュレス、そして消えない現金。デジタルの彼方で問われるのは、5000年変わらなかったお金の本質――信用とは何かという、最初の問いへの回帰である。