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連載 ・ 全6話
無敵艦隊への道 ― スペインサッカー100年
スペインサッカーは、スペイン人が始めたものではなかった。19世紀末、銅鉱山や電信会社で働く英国人労働者がボールを持ち込み、やがてスイス人がバルセロナを、学生たちがマドリードを創った。カタルーニャの誇りと首都の威信——対照的な二大クラブの誕生から、無敵艦隊への100年の物語が始まる。
- 01 英国から来た球技 — 二大クラブの誕生 — スペイン① スペインサッカーは、スペイン人が始めたものではなかった。19世紀末、銅鉱山や電信会社で働く英国人労働者がボールを持ち込み、やがてスイス人がバルセロナを、学生たちがマドリードを創った。カタルーニャの誇りと首都の威信——対照的な二大クラブの誕生から、無敵艦隊への100年の物語が始まる。
- 02 クラブ以上の存在 — フランコ独裁とクラシコ — スペイン② 1936年、内戦のさなかにバルサ会長は銃殺された。フランコ独裁の40年間、サッカーは政治とアイデンティティが激突する戦場となる。レアルは中央の象徴に、バルサとビルバオは抑圧された地域の心の拠り所に。「クラブ以上の存在」という言葉の重みを、諸説を丁寧にたどりながら読み解く。
- 03 白い巨人 — ディ・ステファノとレアルの欧州制覇 — スペイン③ 一人の選手をめぐる争奪戦が、二大クラブの運命を分けた。アルフレド・ディ・ステファノを手にしたレアル・マドリードは、創設間もない欧州カップで前人未到の5連覇を達成する。1960年、7対3の伝説の決勝。白い巨人はいかにして世界の頂点に立ったのか。そしてバルサとの因縁はいかに深まったのか。
- 04 クライフの遺産 — ドリームチームとティキタカの源流 — スペイン④ 「フランコと結びつくクラブではプレーできない」——そう言ってバルサを選んだヨハン・クライフは、選手として、そして監督として、クラブの魂を作り変えた。ドリームチーム、ラ・マシア、ポゼッション哲学。のちに世界を制する「ティキタカ」の種は、この一人のオランダ人が蒔いたものだった。
- 05 無敵艦隊、頂点へ — ティキタカと2010年の栄光 — スペイン⑤ ペップ・グアルディオラのバルサは2009年、史上初の6冠を達成した。そして同じ哲学を纏ったスペイン代表は、EURO2008・W杯2010・EURO2012という前人未到の3連覇を成し遂げる。「万年不発の実力者」だった無敵艦隊が、ついに世界の頂点に立った。ティキタカが世界を制した、奇跡の4年間。
- 06 凋落と再生、そして2026へ — 無敵艦隊の現在 — スペイン⑥ 頂点を極めた無敵艦隊は、2014年に地に落ちた。バルサは巨額の負債を抱え、2021年にはメッシまで手放す。だが、スペインサッカーは再び甦る。EURO2024を制した新世代、17歳の天才ラミネ・ヤマル。そして2026年W杯、7試合1失点で決勝へ——。栄光の記憶を胸に、無敵艦隊は再び頂点の淵に立っている。